不動産投資はじめの一歩 その2


不動産投資は千三の世界

 

 不動産の世界では千三つ

(せんみつ)という言葉があります。

 

良い不動産は千件の内、三件しか存在しないということです。

 

この言葉はある意味正しく、ある意味間違っています。

 

お金も不動産の知識も人脈もない庶民にとっては千三つということです。

 

不動産をたくさん持っているお金持ちの知り合いの所には、千三つより多く、不動産屋が物件を紹介しに来てくれます。

 

私たち庶民が見るネットの情報よりも新鮮な情報を、私たちよりも早く目にすることが出来るので、当然、千三つが千四つや千五つの確率に上がります。

 

お金持ちであれば、庶民に手が届かない100億円の物件だって買うことができます。

 

たとえ、100億円の物件が本当に良いモノだとしても、普通の人には買えませんがお金持ちは買えます。

 

まり千三つが千四つや千五つや千六つになるわけですね。

 

でも、しょせん、千六つくらいなわけで、いずれにせよ、良い物件はほとんど存在しないというのが現実です。

普通の我々でもできる行動

 

 そんな不利な状況の中、私たち庶民に唯一できることはなんでしょうか。

 

 それは、不動産の知識をつけることです。

 

それだけはお金持ちと同じ土俵で戦うことができます。

 

 ちなみに知識がない千三つの物件が目の前にあっても、本当にそれが貴重な良い物件かどうか判断できません

 

千三つということは、二千に六つ、正しい知識をもって、お金持ちの2倍がんばれば、お金持ちと同じだけの良い物件に出会うことは理論上可能です。

 

 つまり、千三つの確率は変わらないけれど、お金持ちより努力すれば、絶対数では良いモノをたくさん見ることができるということです。

 

まずはここからスタートするしかありません。

 

そしてたくさんの物件を探すのと並行し正しい不動産の知識をつけていくことからスタートしましょう。


初心者が最初にやるべきことは?

 まずはネットを調べ、不動産投資の情報を学びましょう。

 

不動産投資の方法を検索し、メルマガやブログなどを斜め読みしてください。 

 

 不動産投資では、戸建て投資に特化している人がいれば一棟アパートに特化している人や一棟マンションに特化している人などいろいろな人がいます。

 

不動産投資は人それぞれのやり方があるので、自分の性格・やり方にあっている人のメルマガ、ブログを見付けることができれば、あとはそれを読み進めるれば良いと思います。

 

ここでのコツは、自分に合った人を数人みつけるまでは、根気強く、できるだけたくさん読むということです。

 

次に、不動産投資の本を10冊くらい読みましょう。

 

これも書店に行けばたくさんよい本が出ているので好きなものを読んでいいと思います。

 

ただ、ひとつだけおすすめをするとしたら、「金持ち父さん貧乏父さん」が良いです。いわずとしれた、お金持ちになりたい人のバイブル。

 

一部のマルチ商法を行っている会社のセミナー等でも使われるみたいですが、内容は本当にまともです。ただし、字を読むのがあまり好きではない人には、とっつきにくい本かもしれません。

次にたくさん物件を見る!

 初心者はとにかくたくさんの物件を見てください。

 

 そして、たくさんの不動産を見るためにはまずは不動産サイトをたくさん閲覧しましょう。

 

 当たり前のことですが、不動産の売買のサイトを見ることが一番手っ取り早い勉強になります。

 

 

どんな不動産サイトも基本的には同じ情報が載っていますので、どれでもいいです。

 

HOMESやスーモ、アットホームは大手で有名です。

 

健美家や楽待は、不動産投資家の間では結構有名ですが、一般の人向けにはあまり有名ではありません。

 

使い勝手はどれも似たようなモノなので、自分の使いやすいサイトを使えば良いと思います。

 

【主な不動産の売買サイト】
・「HOMES」
・「アットホーム投資」
・「スーモ」
・「健美家」
・「楽待」

 

ちなみに不動産の情報は “レインズ”という不動産屋の共通サイトへの登録が法律で義務づけられています。

 

HOMESやスーモも基本的にはこのレインズの情報の転載なので、どれでも同じ情報が載っているということになるのです。

 なお、不動産を見るときには、ただ、眺めるのではなく、自分が買うとしたら、儲かるのか、儲からないのかを考えながら見てください。

 

見るポイントは、まず初心者のうちは次の3つを見てください。 

 

1.住所

自分が知っていて、駅から何分か

 

2.間取り

個人向けかファミリーか。

いびつな形をしていないか

 

3.利回り

自分が買える金額か、売買価格と想定家賃・利回りは何パーセントか。

 

ちなみに、アパート一棟だと表面利回り(年間想定家賃÷売買価格)が8%(2018年時点)を超えていないと投資としては厳しいかと思います。

 

ワンルームマンションの1室だけの購入などは12%を超えていても赤字になるかもしれません。それくらい厳しく見てください。

 

こで気を付けてほしいのは、あなたは“消費”としてアパートやマンションを見ているわけではないということです。(何度も言いますが。。。

 

カッコいい素敵なマンションやアパートを見つけても、住所が田舎すぎたり駅から遠かったり、価格が高かったりしたらダメです。

 

建物へのあこがれと投資をごちゃ混ぜにしないようにしてください。

(これは結構、おちいりやすい落とし穴です。)

 

たくさんの不動産業者を比較しよう

 

次に、実際に不動産屋に行きます。

 

不動産サイトで良い物件を見つけたら、その登録業者に電話して、物件の詳しい住所や、内見できるかを確認しましょう。

 

内見とは、物件の室内を見ることをいいます。

 

物件に空室があれば見せてもらえることがあります。

 

さて、不動産サイトには、同じ物件が複数の業者で掲載されています。

 

それは元付け(本当の売主側の業者)ではない会社も広告を掲載して良いルールになっているからです。

 

たとえば、売主がAという業者に売却をお願いしレインズに掲載します。

 

すると、レインズでAの情報を見たBCDが、ほぼ同時に不動産サイトに掲載するということがあるからです。

 

ですので仮に、Bに電話して駄目でも、CDに電話したら大丈夫な場合もあります。

 

その場合、電話した業者が

 

「元付けのAに連絡して確認します」というように、

 

ちゃんと物件が残っているか調べて答えてくれるところは、良心的なので、そういう会社に当たるまで連絡しましょう。

 

電話した業者の担当が調べるのを面倒くさがったり、自社の物件を売りたいための「おとり広告」だったりした場合は調べてくれませんので、良い業者を探す試金石ともなるでしょう。

 

物件がまだ販売中であり、その住所を教えてもらったら、現地を見に行きます。


現地調査のポイント(簡易版)

 現地でチェックするのは

 周辺の利便性

  ・駅からの距離

  ・スーパー、コンビニまでの距離

  ・駐車場の有無、距離

  ・道幅

 住環境

  ・周辺の家の騒音

  ・日当たり

  ・道幅

 物件そのもの

  ・壁や表面のひび割れ

  ・エアコンの有無

 住人の方の雰囲気(すでに居住者がいる場合)

  ・地面やゴミの散らかり方

  ・窓の汚れ

  ・昼/夜の騒音

  ・バイク/自転車などの管理

  ・入居率(アパートやマンションの場合)

  

など、ここでは書ききれませんが、このようなものを見ます。

それ以外にも見るべきところはありますが、初心者でもわかりやすいものだけに絞っています。

 

現地調査は何度も行くべし!

 プロの不動産業者であれば現地調査はすみやかに行うべきです。

 

しかし、あなたは不動産投資の初心者です。

 

たった1回で物件のすべての要素を見て回ることはできません。

 

ですので、物件の現地調査は何度も行きましょう。

 

 そして、できれば曜日と時間帯を変えて、何回か行きましょう。

 

例えば、日曜の昼と夜、平日の昼と夜など、

 

仕事をしながらだと、平日の昼は難しいですが、夜は仕事が終わった後に行けます。

 

帰宅途中にある物件なら、少しだけ遠回りして行けばよいですし、夜の10時に帰宅して、それから車で見に行ったら11時や12時の状況が分かります。

 

そうすれば、購入を考えている物件とその周辺の夜の騒音を知ることが出来ます。

 

また、夜道が暗いところがあるなど、チェックすることで、女性向けにはあまり入居が期待できない物件かどうかなどが分かります。

 

にかく、不動産は高い買い物ですから、本気で、何度も足を運んで下さい。最低でも3回は見に行くことを推奨します。

 

こういうふうに物件をたくさん見ることで、徐々に、どの物件が良く、どの物件は良くないかの判断基準が自分の中で出来ると思います。

 

とにかく、週に1回のペースくらいで、ひたすら物件を見ましょう。

 

そのためにたくさんの不動産屋に電話をすることになります。そのうち、仲の良い信頼の出来る不動産屋が見つかります。

 

そういう不動産屋を見つけることもとても大事なポイントなので、あせらずにしっかりと時間をかけ努力して一歩一歩進んで行ってください。

 

遠回りなように見えて、これが確実な成功への道程なのですから。